【命をみんなで守れる社会に 〜難病と生きる私の働き方〜】
- sakurastartravel
- 7月24日
- 読了時間: 3分

治療と仕事の両立をしながら、旅行の添乗や障害支援に奔走していた頃、私は「社会課題に挑むこと」に全ての時間とお金を注いでいました。
コロナ禍を経て見えてきたのは、私自身の課題だけでなく、医療的ケア児、重度訪問介護、強度行動障害、医療隣接行為など、多様な現場で生まれる新たな課題でした。
「旅」の形の変化と、その先にある本質的な課題
かつてはユニバーサルツーリズムが注目されていましたが、今では医療・介護サービスを付帯した“自費のおでかけ支援”が広がりを見せています。
しかしその一方で、**経済的困難や介護格差により、サービスを受けることすら難しい方が全国に多くいます。**旅行よりも「暮らしやすい自治体に引っ越す」ことが優先される現実もあります。
市町村ごとに医療福祉サービスに格差があること、就労困難な方の経済的問題、そして親亡き後問題。今、私の関心は**「どうすれば生きやすい社会になるか」**に移りました。
働く難病者として、キャリア支援の現場へ
旅行会社の経営者でありながら、私はいま、難病やがんと向き合う人の“働き方”や“人生の選択”を支える仕事に軸足を移しています。新しい難病の存在や、僻地で暮らす医療的ケア児と親子の現状を知り、思いを馳せながら働いています。
最近話題になった、人工呼吸器を外し娘を殺害した母親に対する執行猶予付き判決(NHK記事)も、社会から見えない場所での壮絶な介護の現実を浮き彫りにしました。
介護の孤立、地域格差、制度の狭間で支援が届かない人たち。 私は「どうしたら、誰もが声をあげられ、支援にたどりつける社会になるか」を考え続けています。
社会に「還元する働き方」ができたという実感
20代、私は「生きているだけで申し訳ない」「死にたい」と思っていました。
しかし、病室で仕事を始め、「治療費と同等額を社会に還元する」ことを目標に歩み続け、今ようやくその目標を達成できた実感があります。
お客様が楽しんだ旅の先に、観光地への貢献があり、治療しながら働くスタッフへの還元がある。自分の存在が、少しでも社会の役に立てたのなら、それだけで生きていて良かったと思えるのです。
今は「生かされていた人生」から、「自分の人生を生きていいんだ」と思えるようになってきました。
未来へ、キャリアコンサルタントとして
制度や人員不足で解決できない社会課題はまだまだあります。 けれども、 支援を“待つ”のではなく、“自ら一歩を踏み出す”こと。
それが私にとってのキャリアであり、人生そのものです。 キャリアコンサルタントとして、誰かの内的キャリアの成長を支え続けたい。 そして、難病と上手に付き合いながら、「病気に気持ちは負けない!」という信念で、 誰かが待つ場所へまた戻れるように、今日も一歩を踏み出します。
覚悟と使命感が、私の体を突き動かしてくれる。
また無事でいられる一日に、感謝を込めて──。 #難病と生きる #治療と仕事の両立 #キャリアコンサルタント #重度訪問介護
コメント